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自然菓子cacika|おいしさを求め、「自然と行き着いた」素材へのこだわり

2018年3月に始まった「吉祥寺ハニカムプロジェクト」は、吉祥寺をはじめとする都市での養蜂活動を通して自然と共生するまちづくりをめざしています。 2019年3月からは、ミツバチがつなぐ中央線マーケット「COMMUNITY STAND」を吉祥寺駅前にて開催。中央線沿線で地域に根ざした活動をする方々と近隣に暮らす方々のコミュニティを拡げ、2020年10月より武蔵小金井駅前での開催をスタートしました。 開始当初から継続的にCOMMUNITY STANDに出店しており、お客様の間でもファンが多い「自然菓子cacika」さんは、6月に吉祥寺のシェアキッチンで初の実店舗をオープンされました。そんなcacikaの店主・渡辺さんから、店舗を始めた理由やお菓子作りに対する思いを伺いました。


ホテルでの製菓や専門学校の立ち上げを経て、独立

店主の渡辺さんは、製菓の専門学校を卒業して以来ずっとお菓子作りに関わるお仕事をされています。しかし、独立するまでに経験した職場環境はさまざま。


最初の就職先は都内ホテルのペストリー部門でしたが、「より刺激的な環境で働きたい!」と退職。有名フランス菓子店やホテル、和食料理店など、多様な環境でのお仕事を経験されました。

偶然見つけた求人がきっかけで製菓専門学校の立ち上げにも携わり、生徒にお菓子作りを教えるだけでなく、シラバスの作成やホームルームの担任までも行っていたんだとか。


その後、「独立して自分の店を持つ」という夢を叶えるため、約8年前に「自然菓子 cacika」をスタートしました。創業当初は製造許可を得た自宅でお菓子を作っていたことから、屋号の「cacika」は「菓子+家」から来ているそうです。



おいしさを求め、「自然と行き着いた」素材へのこだわり

cacikaのお菓子はおいしいだけでなく、国産・オーガニック・フェアトレードなど、素材にもこだわっているのが特徴的。

「おいしいものが作りたいと思ったら、自然と行き着いた」といいます。製菓店で働いていた時には外国産小麦など低コストの原材料を当たり前に使っていたそうですが、いざ「おいしさ」の追求のために調べてみると、味だけでなく社会や環境への影響も学ぶことになったという渡辺さん。


「自分だけが良いものをつくることってできないな、と気づいたんです。」


そんな渡辺さんの原動力はとてもシンプル。「お菓子を食べて、心が豊かになってほしい」と語ります。こだわり抜いた素材はからだにも負担が少なく、小さなお子さんも安心して食べることができます。



より多くの人においしいお菓子を届けるために

昨年からは新型コロナウイルスの影響でイベントが中止になることも度々あり、イベント出店という不定期な販売スタイルではお菓子を届けたい人に届けられないことが出てきました。また、渡辺さん自身としても、自分のお店を持つことは独立した頃からの夢。

「これまで蒔いてきた種が、芽を出すときだ」と、お店を開くのに選んだ場所は吉祥寺。渡辺さんが通いやすくて好きな街であるだけでなく、これまでもCOMMUNITY STANDなどのイベント出店でご縁があったほか、「フェアトレードタウンむさしの」の活動やお客さんの層がcacikaとも親和性が高いと感じたことが理由でした。



今後はより多くの人においしいお菓子を届けるために、メニュー選びや提供方法を工夫していきたいという渡辺さん。今後の働き方を含めて、ベストな形を探っていく準備期間だと話します。「でも一番は、楽しんで仕事がしたいと思っています。1ヶ月店舗に立ってみて、自分が擦り切れていっちゃったら続かないなと分かったので。」


そのように想いを語ってくれた渡辺さん。 ここで、私たちがプロジェクトを運営していく中で感じている社会課題のひとつである「女性の社会進出」についても伺ってみました。

「これまでの働いてきた環境を振り返っても、日本ではまだ女性にとって働きやすい環境が整っているとはいえないと感じます。トップ層はみんな男性ばかりという構図は、洋菓子業界も同じです」と明かす渡辺さんは、もっと女性が働きやすい世の中になってほしいと言います。

小規模でも自分がやりたいことを仕事として継続できる、そんな働き方をcacikaで体現するとともに、将来cacikaに女性スタッフを迎え入れる際にはプライベートも充実できるような働き方をサポートしたいと話してくれました。


そんな渡辺さんの想いがつまった「自然菓子 cacika」のおいしいお菓子を、COMMUNITY STAND IN MUSAKOや吉祥寺の実店舗でぜひ手に取ってみてください。


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自然菓子cacika

店舗: 〒181-0001 東京都三鷹市井の頭 4-9-12(営業日は店舗のInstagramをご確認ください)








写真・文:松丸里歩


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